第1回のコラム 「IoTとは?IoT初心者向けにわかりやすく解説!」で説明しましたが、IoT ではセンサー(デバイス)がとても重要な役割を担っています。センサーは私たちの日常生活の至るところに存在しています。例えば部屋の中にある、エアコンには温度や湿度を計測する温度センサーや湿度センサーがあります。
玄関に設置されているインターホンにはカメラやマイクがあり、イメージセンサーや音センサーを備えています。夜になると自動的に点灯する外灯は、日照の明るさを光センサーで検知しています。
また、スマートホンでは、現在地を確認するための GPS や 手ぶれ防止のためのジャイロセンサーがあります。
USB接続GPSモジュール
他にもさまざまなセンサーが世の中には存在します。今回は、その一部をご紹介します。
IoTで使用されるセンサーの種類とその用途の一部
センサー名 | 用途 |
温度センサー | 温度を測定するセンサー。
エアコン、空調機器関連。 |
湿度センサー | 湿度(空気中の水蒸気の割合)を測定するセンサー。
自動換気扇、空調機器関連。 |
圧力センサー | 気体や液体などの圧力を測定するセンサー。
血圧計、洗濯機や風呂の水位測定。 |
光センサー | 光の強弱や断続を測定するセンサー。 受光部だけのものと、発光部と受光部を両方持つものがある。
外灯、人やモノの有無検出。 |
地磁気センサー | 方角を知るため地磁気を検知するセンサー。
カーナビ、スマートホン。 |
GPS (Global Positioning System) |
人工衛星を利用した位置情報計測システム。
カーナビ、スマートホン。 |
加速度センサー | 物体の移動に伴う速度の変化を検知するセンサー。
カーナビ、エアバッグ(自動車)。 |
ジャイロセンサー | 物体の回転を検出するセンサー。
カーナビ、スマートホン、デジカメ。 |
CMOS
(Complementary Metal Oxide Semiconductor) イメージセンサー |
画像を2次元の受光面に結像させ、電気信号に変換するセンサー。
デジカメ、Webカメラ、車載カメラ。 |
音センサー | 音の振動を計測するセンサー。
マイクロホン、携帯電話、録音機器。 |
距離センサー | 測定対象物との距離を測定するセンサー。TOF ( Time Of Flight )式等がある。
自動運転、自律移動型ロボット。 |
従来、センサーは電化製品や工場設備等が所有する機能や性能を補完するモジュールでした。そのため、完成品メーカーから見ると単なる電子部品としての下請け的な役割でしかなく、完成品(電化製品や工場設備)あってのセンサーという業界構成図でした。しかし、IoT時代が到来すると、センサー等のデバイスが直接インターネットにつながるようになります。その結果、活躍の場は完成品を超えてその先のネット社会へと広がっていきます。
さらに、ディープラーニング等のデータ分析が発展するに伴って、データ自体にとても付加価値があると一部の専門家や産業界が気付き始めました。その価値あるデータを生成するのがセンサーであるため、今や白羽の矢が立ってIoT の主役に躍り出ました。
これらのセンサーに興味がある方は、秋葉原へ行けば小売りで安く入手が可能です。ぜひ、実際にセンサーを手に取ってみて、それぞれのセンサーの違いを学んでみてください。