
クラウドホスティング事業や電子認証・印鑑事業、DX事業などを中心に、さまざまなインターネットソリューションを開発・運用するGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(以降、GMOグローバルサイン・ホールディングス)は2025年9月30日(火)、東京都渋谷区の本社で「サーバーセキュリティ対策」をテーマにしたプレスセミナーを開催しました。サーバーセキュリティ実態調査を中心に、イベントレポートいたします。
目次
サーバー担当者500名を対象にした「セキュリティ対策の実態調査」結果
今回のプレスセミナーでは、全国の中小企業のサーバー担当者500名を対象に実施した「セキュリティ対策の実態調査」について発表。同調査によると、サーバー担当者の9割以上が「サーバーのセキュリティ対策を重要」と認識する一方で、7割以上が「自社の対策では不十分」と考えていることが明らかになりました。
ビジネスサイトや社内システムの構築・運用に必須のサーバーは、現代多くの中小企業に導入されています。しかし、最近では航空会社や銀行など日本の重要なインフラ企業を標的にしたサイバー攻撃が増えており、サーバーセキュリティ対策の重要性がますます高まってきています。
今回、同社が行った「サーバーセキュリティ対策に関する調査」は、全国の中小企業(従業員数300名以下)のサーバー担当者500名(20~60代)を対象に行ったもので、調査内容は「日常的な予防的対策」や「サーバーセキュリティへの認識・実施状況」「サーバー導入・運用時のセキュリティに対する不安」など、現場の実務担当者が抱えている不安や悩みに関するものです。主な調査結果は、以下の通りです。
①日常的な予防的対策
中小企業のサーバー導入・運用担当者の半数以上が、日常的な予防的対策に「時間をかけていない」と回答
<日常的な予防的対策の時間>

②サーバーセキュリティへの認識と実施状況
9割以上が「サーバーのセキュリティ対策を重要だ」と認識する一方で、7割以上が「自社の対策が不十分」と判明
<サーバーセキュリティへの認識>

③セキュリティ対策が進まない理由
1位「専門知識の不足」、2位「人材リソースの不足」、3位「予算不足」
<セキュリティ対策が進まない理由>

④サーバー導入・運用時のセキュリティに対する不安
サーバー担当者の約4人に3人が、自社のサーバーセキュリティに「不安を感じる」と回答
<運用時のセキュリティに対する不安>

⑤セキュリティに不安を感じる理由
1位「専門知識の不足」、2位「社内のセキュリティリテラシーの低さ」、3位「頼れる専門家の不在」
<セキュリティに不安を感じる理由>

⑥サーバー導入・運用に関して外部に相談できる体制
8割以上が「外部の専門家やサービスに頻繁に相談できていない」と回答
<サーバーセキュリティ対策に関する調査「サーバー導入・運用に関して外部に相談できる体制」>

⑦セキュリティ面の不安解消に必要なサポート体制
「導入だけでなく、運用時やトラブル時まで幅広いサポート」が求められている
<サーバーセキュリティ対策に関する調査「セキュリティ面の不安解消に必要なサポート体制」>

同社クラウドソリューション営業部の高橋毅氏は「大半の企業では専任の担当者が不在で、セキュリティ対策をやりたくてもできていない現状」と説明しました。
専門家による講演:サーバーセキュリティ最前線
次に、世界トップレベルのホワイトハッカーが在籍し、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、フォレンジック調査、各種コンサルティングサービスなどを提供するGMOサーバーセキュリティ by イエラエの市川遼氏(プロダクトサービス部部長)は「サーバーセキュリティ最前線と攻撃される側の実態」として、企業のサーバーが狙われやすい理由やその対策方法などについて解説しました。
企業のサーバーが狙われやすい理由として、①運用が煩雑で多段階の専門性が必要、②セキュリティ対応が後回しになっている、③クラウドと自社システムなどが混合し「死角が生まれやすい」ことなどを挙げ、サーバー上のセキュリティリスクを可視化する「ASM(Attack Surface Management ※1)」が有効であることを提案しました。
※1)ASM(Attack Surface Management)…外部からアクセス可能なIT資産を自動検知・可視化してそれらに存在する脆弱性を継続的に評価する取り組み
GMOクラウドALTUS Advanceシリーズの発表
GMOグローバルサイン・ホールディングスは同日、法人向けにサービスを提供している同社のIaaS 型クラウドサーバー「GMOクラウドALTUS(アルタス)」について、仕様や性能を大幅に強化した「Advanceシリーズ」をリリースしたことを発表。クラウドホスティング開発室企画Gの藤永勝久氏が「業界トップクラスの高速ストレージ性能と、豊富なセキュリティ対策オプションを兼ね備え、リーズナブルな料金プランで利用できる」と話し、中小企業の課題解決に最適なクラウドサーバーであることを紹介しました。
今回リリースされた「GMOクラウドALTUS Advanceシリーズ」の大きな特長は、次の4つです。
①国産クラウドトップクラスのストレージ性能
業界トップクラスの高速ストレージ性能と安定したパフォーマンスを誇る国産クラウドサーバーです。国内主要のIaaS型クラウドサーバー7社との比較調査(2025年7月、同社調査)で、国内最速のストレージ速度を実現しています。
<主要国産クラウド7社のストレージ速度比較>

②国産クラウドマネージドメニュー数No.1
サーバーの導入・移行から、監視保守、セキュリティ運用、定期運用まで豊富な支援メニューが60種類以上と国内最多(※2)。あらゆるニーズに対応するメニューをリーズナブルな料金で、必要なときに必要な分だけ利用可能です。コストを最大限抑えながら、都合のよいタイミングで社内のリソース不足を補うことができます。
※2)2025年8月時点、TPCマーケティングリサーチ株式会社調べ
<国産クラウド マネージドメニュー数No.1>

③24時間365日の有人技術電話サポート
無料で24時間365日の有人技術電話サポートがついています。サーバーの導入や運用に不安がある中小企業でも安心して利用可能です。さらに、専用電話窓口など手厚いサポートが受けられるプレミアムサポート(有料)もあります。
<国産クラウドの24時間365日対応サポート>

④豊富なセキュリティオプション
脆弱性診断やなりすまし対策、ウイルス対策など、豊富なセキュリティオプションも提供。単にツールを提供するだけでなく、ツール運用面の充実したサポートも行っています。サーバーのセキュリティ対策法として有効な「GMOサイバー攻撃ネットde診断ASM 運用代行」オプションも用意されていて、最新のサーバーセキュリティ対策技術を効率的に導入できます。
<国産クラウドの豊富なセキュリティオプション>

具体的には、月額16,500円(※3)でサーバー構築・運用に欠かせないセキュリティ対策をまとめて代行できるサービスや、運用メニュー・トラブルシューティングなどさまざまな課題に関するサポートを6回まで無料で利用できるプレミアムサポート(月額11,000円)などが、中小企業の人材リソースや専門知識不足の悩みを解決するものになりそうです。
まとめ:中小企業のサーバー運用課題を解決する新たな選択肢
今回発表されたGMOクラウドALTUS Advanceシリーズは、仮想サーバーのサイズを122種類ものサイズから選べ、仮想ルーターの無料提供や標準回線の転送量料金が無料など、余計なコストもかからず安心して使えます。目的や用途に合わせて小規模サイズから始められ、事業の成長に応じて柔軟にカスタマイズ&スケールアップも可能です。
その他、同シリーズの主な仕様内容は、以下の通りです。
- 仮想サーバーのサイズ(料金プラン)が122種類と従来シリーズより大幅に増加
- ストレージは用途に合わせて、Standard(低レイテンシー/高速、20GB~最大4TB)、Large(大容量/中速、100GB~最大12TB)の2種類から選択可
- 1台の仮想サーバーで複数利用ができ、拡張性にも優れているため、多様なネットワーク構成が必要な場合も対応できる
- ロードバランサ―を1台(シングル)または2台(冗長化/アクティブスタンバイ)から選べる
- 標準回線では帯域が足りない・もっと速い回線が必要な場合、ネットワークの帯域拡張オプションもあり
GMOクラウドALTUS Advanceシリーズは、14日間無料でお試しも可能になっています。
「セキュリティ対策をしたいけど、なかなか手が回らない」と不安を抱える中小企業のサーバー担当者に対して、同シリーズは新たな選択肢のひとつになると期待されています。
※3)当記事に掲載している料金は、すべて税込み料金となっています



