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2018.02.19

自社でIoTプロジェクトの推進が上手くいかない5つの壁とは?(第4回/全10回)

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1
カテゴリー
IoT関連

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前回は、IoTの取り組みにおける3つの法則についてお話しました。その後、IoTInternet of Things)プロジェクトを推進していくと何回か壁にぶつかることがあります。今回は、それらの内容と克服方法についてお話したいと思います。

 

IoTプロジェクト推進5つのステップ

 

IoTプロジェクトは下記のようなステップで進めることが一般的です。

【ステップ1】 IoTプロジェクト推進の経営判断(投資判断)

【ステップ2】 IoTプロジェクト推進体制と他社とのコラボレーションの確立

【ステップ3】 IoTプロジェクトの具体的な実施方法の検討
(接続 ⇒ データの収集 ⇒ 蓄積 ⇒ 分析)

【ステップ4】 上記の分析結果を基にした改善手段の現場適用

【ステップ5】 適用した改善手段のフィードバック

 

IoTプロジェクトを始める際の5つの壁と対策

 

上記にIoTプロジェクト推進における5つのステップについてお話しましたが、それぞれのステップごとに壁が存在します。

 

経営判断(投資判断)の壁
IoTプロジェクトをはじめる際、データを取得できていないことが多いです。そのため、IoTによる費用対効果(ROIReturn On Investmentなど、計算が困難です。それにより、導入における経営判断がスムーズに実施できず、提案書や企画書を何度も書き直すことになります。そこに多くの時間を費やし、結果的に先に進まないことがあります。

 

⇒1つめの壁対策
従来と同じ方法で経営判断(投資判断)を実施しないことが重要となります。IoT時代においては、データを有効活用し、成果に結びつけることが重要であり、トップダウンでの推進を実施する必要があります。経営者においては、第四次産業革命とも言われるIoTによって、「今後無くなる仕事」、「他社に任すべき領域」、「自社のコアコンピタンス」を理解した戦略的投資が必要です。この判断が出来ない(又は、部下に任せる)経営者の会社は今後IoT業界においては、生き残れないと言ってもいいでしょう。

 

推進体制の壁
IoT推進プロジェクトにおいては、様々な部署(ステークホルダー)が関連し、またベンター/メーカー/サプライヤーも一緒にIoT導入の推進を考えていかないと成果に結びつかないことがあります。その際上記を含めたステークホルダーなどが目先の業務に追われ、推進に協力してくれないという壁が存在します。

 

⇒2つめの壁対策
前回のコラム「失敗しない!IoTの取り組みにおける3つの法則とは?」でお話した組織体制の確立が重要になります。

 

技術の壁
IoTプロジェクトにおけるの具体的な実施方法の検討(接続 ⇒ データの収集 ⇒ 蓄積 ⇒ 分析)を実施していくと、 「接続する手段は?」 「データの収集方法は?」 「データの蓄積方法は?」 「データの分析方法は?」 などの課題を解決するために必要な技術がわからないという壁にぶつかります。

 

⇒3つめの壁対策
システムインテグレーターなどのベンダーに丸投げをすると、費用が莫大になります。必要な技術を早い段階で習得することが重要です。また、この推進方法も前回のコラム「失敗しない!IoTの取り組みにおける3つの法則とは?」でお話した内容を確認してください。

 

現場適用の壁
データを分析した結果、改善方法が見つかり、現場に適用する際も壁が存在します。“従来の標準化された” 又は “慣れ親しんだ” 方法では無く、新しい方法を現場に適用しようとすると、多くの抵抗勢力が発生します。ここでいう現場とは、製造業の生産現場などに限らず、営業部門/購買部門/開発部門などの間接部門も対象になります。

 

⇒4つ目の壁対策
早めに現場の担当者を巻き込んでおくことが大切です。推進体制確立の際に、現場関係者が推進プロジェクトに参加していることが、この壁にぶつからない最善の方法です。

 

効果が発揮できない壁
改善手段を現場に適用しても、即効果に結びつく方が少ないです。ここの壁が一番厄介で、注意が必要です。

 

⇒5つ目の壁の対策
IoT推進プロジェクトにおいては、最初から大きな効果が出ることの方が少ないでしょう。第1段の改善を実施した後、新たに収集したデータを有効活用するために試行錯誤しながら調整を行うことで、最終的には大きな成果に結びつくことになります。「改善⇔データ収集」のサイクルを如何に早くまわすかがIoTプロジェクト成功のキーポイントです。

 

 

おわりに

IoTの流れは、単なるブームではありません。この波に乗り遅れると、企業の存続に関わると言ってもいいと思います。ただし、プロジェクトを実施する際の壁やリスクを最初の段階から意識し、壁にぶつかった際の対策を予め検討しておくことが重要となります。

 

 

この記事を書いた人

高安篤史

高安篤史

合同会社コンサランス 代表、中小企業診断士、サートプロ IoT技術講師
早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、大手電機メーカーで20年以上にわたってストレージ製品などの組み込みソフトウェアの開発に携わり、プロジェクトマネジャー/ファームウェア開発部長を歴任する。

自身の経験から「真に現場で活躍できる人材」の育成に大きなこだわりを持ち、その実践的な手法は各方面より高い評価を得ている。DFSS(Design for Six Sigma)に代表される信頼性管理技術/プロジェクトマネジメントやIoT(Internet of Things)のビジネスモデル構築に関するコンサルタントとしての実績やハイスキル人材の育成にも定評がある。2012年8月合同会社コンサランスを設立し、代表に就任。

• 中小企業診断士:神奈川県中小企業診断協会所属
• 情報処理技術者(プロジェクトマネジャー、応用情報、セキュリティマネジメント)
• IoT検定制度委員会メンバー
詳しくは、こちら 

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高安篤史

高安篤史

合同会社コンサランス 代表、中小企業診断士、サートプロ IoT技術講師
早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、大手電機メーカーで20年以上にわたってストレージ製品などの組み込みソフトウェアの開発に携わり、プロジェクトマネジャー/ファームウェア開発部長を歴任する。

自身の経験から「真に現場で活躍できる人材」の育成に大きなこだわりを持ち、その実践的な手法は各方面より高い評価を得ている。DFSS(Design for Six Sigma)に代表される信頼性管理技術/プロジェクトマネジメントやIoT(Internet of Things)のビジネスモデル構築に関するコンサルタントとしての実績やハイスキル人材の育成にも定評がある。2012年8月合同会社コンサランスを設立し、代表に就任。

• 中小企業診断士:神奈川県中小企業診断協会所属
• 情報処理技術者(プロジェクトマネジャー、応用情報、セキュリティマネジメント)
• IoT検定制度委員会メンバー
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