2016.09.12

クラウド?ホスティング?自分に合うサービスはどれ?~Webサイト編~

難易度
1
カテゴリー
おしえてアカデミー!
タグ
環境構築

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■質問者
ニックネーム:OK さま
■質問内容
webサイトを作成することになりましたが、サーバーは外部のものを借りる事にしまして、しかしGMOクラウドのサイトを見てもVPSや共用、クラウドなどとありまして、自分にあうサーバーがどれかわかりません。サーバーを借りるときにどのように選べばよろしいでしょうか?会社のサイトになります。

★Webサイトの目的によって、適したサービスを選ぼう


ひとくちにWebサイトといっても、たくさんの使い方があります。
企業の顔となるコーポレートサイト、実店舗の代わりに自社サービスを販売する窓口となるECサイト、広告宣伝などWebを閲覧する人との距離を縮めるためのSNSサイト、音楽や動画などを配信するコンテンツ配信サイト・・・などなど。

実に多くの目的で利用されています。これらのサイトに共通することは、「不特定多数の閲覧者を相手に情報を公開する」ということですよね。

今回のテーマでは、これら多数のWebサイトを運営するにあたって、
【1】Webサイトの一般的な運営で考えておくべきこと、と【2】サイトの目的に合ったサービスの選び方、の2つに分けて書いていきたいと思います。

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【1】Webサイトの一般的な運営で考えておくべきこと

冒頭にも書きましたが、Webサイトは基本的に不特定多数の方向けに情報を発信するためのサイトで利用されています。
そのような場合に気を付けなければいけないことは
(1)閲覧者がストレスなくサイトを閲覧するための構成を選択する
(2)不特定多数のアクセスが可能な故に陥りやすいセキュリティ問題を対策する
です。

(1)閲覧者がストレスなくサイトを閲覧するための構成を選択する
閲覧者がWebサイトを見るにあたって最も気がかりになる点、それはサイトのレスポンスではないでしょうか?
一説によりますと、Webサイトを見に行ってから表示されるまでの時間が3秒以上かかると急激に閲覧者が離れてしまうというデータもあります。そのくらいサイトのレスポンスは、閲覧者にとって重要な要素です。

インターネットが今のように一般化する以前は、サイトを見る側も回線速度が遅く、表示時間に対して比較的寛容でしたが、光ファイバーやLTEなど通信環境が整備された現在では、非常にシビアになっています。

そこで、情報提供するWebサイトの側でも「いかにサイト表示のストレスを与えないようにするか?」がテーマになってきます。

方法は2つ。
ひとつは、Webサーバーのスペックと回線速度を、性能やキャパシティの高いものにする方法です。スペックの高いサーバーと、速度の速い回線や専用回線のように自社のみが回線の利用を独占できるサービスを使用することで、レスポンスを維持します。比較的重たいアクセスが定期的にかかるようなサイトに向いた構成です。

もうひとつは、Webサーバーを複数台起動しておき、回線とサーバーへの負荷を複数のサーバーに分散する方法があります。
この場合のメリットは、サーバーや回線にかかる負荷によって、サーバー/回線の量を増減させられる点です。
サイトへのアクセス頻度が季節や時間帯、流行などによって増減するようなサイトに向いた構成です。

(2)不特定多数のアクセスが可能な故に陥りやすいセキュリティ問題を対策する
Webサイトは不特定多数の方向けに情報を配信するためのサイトです。しかし、広範囲に同じ情報を配信するということは、悪意ある者からの攻撃も受けやすいということになります。
これらの攻撃から守るための対策が取れるサービスを選択することも重要なポイントです。

セキュリティ対策の詳細については別の記事に譲りますが、ここでは「悪意のある攻撃を防御するためには、ファイアウォールだけでは防ぐことができない」ということだけは書いておきたいと思います。

例えば、IDS/ADS、WAF、ウィルス対策などがそれです。さまざまな攻撃から大切な情報を守るためには、これらのサービスと連携できるものを選択されることをお勧めします。

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【2】サイトの目的に合ったサービスの選び方

一般的なWebサイトの運営で考えておくことが整理できたところで、今度はサイトの目的に合ったサービスの選び方を見ていきたいと思います。

【1】で書いたように、閲覧者にストレスを与えないサイトの作り方は、大きく2つあります。それぞれに一長一短がありますので、それぞれについてみていきたいと思います。

A)サーバーと回線性能の高いものを選択するケース
これは、物理ホスティングやハウジングサーバーと、有線回線/専用回線を組み合わせるパターンです。比較的性能の良いインフラを使いますので、ある程度のトラフィックが平均的にかかるようなサイトに向いています。
例えばコーポレートサイトや、コンテンツ配信サイトのように、毎月平均的にトラフィックがかかり、かつ通信のレスポンスを安定的に提供したいサイトに向いています。

反面、インフラの料金は比較的高めで、毎月一定の金額がかかりますので、サイトの構築前に、サーバーや回線にどのくらいの負荷がかかるサイトなのか、しっかりと確認したうえで構築しないと、スペック過多でコスト高になってしまったり、スペックが不足したりということが起こります。事前のサイト負荷分析が重要な作り方です。

B)サーバーと回線を分散して複数立てるケース
これはクラウドサービスをベースに構築するパターンです。クラウドは、お客さまが求めるスペックの仮想サーバーを適時作成できるというメリットがあります。
ひとつの仮想サーバーの処理性能は、物理ホスティングにはかないませんが、複数に分けて構築することで、拡張性の高い環境を簡単に作ることができます。

例えば、サイトの閲覧が少ない時期には1台の最小構成の仮想サーバーで運用し、繁忙期になったら、仮想サーバーの台数を増やして、負荷を分散して運用することができます。サーバー台数だけではなく、スペックも自由に適時変更できるサービスもあります。

例えば、季節や時間帯によってサーバーにかかる負荷の増減が激しい、キャンペーンサイトやSNSサイトなど、サーバーや回線に対する負荷の状況が読みづらいサイトに向いた使い方です。

タイムリーにサーバーの台数やスペック(リソース)が変えられるため、サーバーへの負荷に合わせて最適なコストで運用できるメリットがあります。
反面、利用状況によって料金が変動しますので、サーバーやリソースを増やす時の最大値などを決めておかないと、思わぬコストがかかるところは注意したい点です。

現在は、ホスティング・クラウドのサービス体系がたくさんあり、みなさんに最適なサービスがどれなのか、わからなくなってきます。そんな時この記事を思い出していただき、サーバー選びの参考にしていただければと思います。

GMOクラウドでは、みなさんのご利用シーンに合わせて選べるさまざまなサービスがあります。どのプランが自身の使い方に合ったサービスなのか?を比較検討できる「サーバー選び」サイトもありますので、より詳しく自分にあったサイトを探したい方はぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

よしひろ

気が付いた時からずっとプリセールス。
普段難しいことばかり考えているので、この場ではこれからがんばっていこう!という皆さん向けに、わかりやすい記事を書いていきたいと思います。

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