2020.11.02

VPSとクラウドの違いとは?用途に合ったサーバーを選ぼう!

難易度
1
カテゴリー
おしえてアカデミー!

VPS_Cloud1

皆さま、ご無沙汰しております。田(でん)です(*^-^*)!気づけば今年ももう終わってしまいそうですね・・・!

新しいWebサイトやサービス立ち上げときにサーバー選定をする際やレンタルサーバーではスペックがそろそろ厳しくなってきて乗り換えを考えている方は、VPSにすべきかクラウドにすべきか悩まれている方も少なくないと思います。二つのサービスは非常に性質が似ていますので、必然とこのような悩みを持つ方は出てくるのでしょう。

今回の記事では、VPSとクラウドの違いや特長から、それぞれがどのような用途に最適なサーバーなのか説明していきたいと思います。

VPSとクラウドの違い

では、早速VPSとクラウドにどのような違いがあるのか見ていきましょう。

まず、VPSとはVirtual Private Serverを訳したものであり、日本語にすると「仮想専用サーバー」です。仮想専用サーバーとは、物理のサーバーに仮想化技術を利用し、仮想的に立てた専用サーバーのことを指します。
技術的な話をするとややこしくなりますので、仮想化技術を使って作られたサーバーなんだ、くらいの理解で大丈夫です。

そして、実はクラウドもまったく同じ技術を使ってサービスを提供しているのです。サービスの性質が似てしまうのもここが原因かなと思います。

VPSとクラウド、何が違うの?というと・・・同じ技術で作られたものだけど、提供方法やユーザーに開放している機能に違いがあるのです。

一般的に、VPSの方が機能を絞った状態で提供されていて、クラウドではより多くの機能をユーザー側で設定ができる状態で提供されていますので、簡単にいうとクラウドの方ができることが多い!ということになります。

VPSとクラウドの特長

ここまでで、VPSはできることが少ないから良くないのかな?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、提供範囲の違いによってそれぞれの良さが変わってきますので、ここでは、それぞれの特長について見ていきましょう。

VPSの特長

VPSでは、機能を制限した状態で提供されることが多いと紹介してきました。
一般的にクラウドと比べたときにVPSは以下の要素を持っています。

① 決まったサーバーサイズで提供される。
VPSは一般的にプランがいくつか用意されており、決まったリソースの量で月額固定費用を支払うという仕組みになっています。

② リソースが足りなくなったらプランアップする。
リソースが足りなくなった場合は、上位プランに移行する※ことで対応することができます。最上位のプラン以上のリソースが必要になる場合は、サーバー移行が必要になります。
※サービスによっては制限がある可能性がありますので、確認しておくと安心です。

③ 限られた機能だから、シンプルである。
VPSとクラウドは本来同じ技術を使っているので、同じ機能を持っているのですが、クラウドとVPSでは、VPSの方が提供する機能を制限しているのも特長のひとつです。

例えばファイアウォールの設定が管理パネル上でできなかったり、IPアドレスの複数管理ができなかったり、これもサービスによってどのレベルで制限しているのか、異なりますが、制限しているがゆえ、細かい設定は必要ないし、自分で触りたくないといった要望がある方には、シンプルで扱いやすいということになるでしょう。

クラウドの特長

一方でクラウドはどうでしょうか?VPSと照らし合わせながら見ていきましょう。

① サーバーサイズが決まってないので※、利用したい分だけを1時間単位で利用できる。
自由度が高いサービス(例:ALTUS by GMO )の場合、1時間単位でサーバーのスペックをすべて自身で選ぶことができますので、余分のリソースを無くすことができますので、無駄なく使うことができます。
そのため、毎月利用するリソースが違う場合は、月額が変わってくることがあります。(30日の月と31日の月でも変わってきます)
注意点として、通信量によって課金するサービスもありますので、課金をしていないサービスまたは、一定の金額で提供しているサービスですと安心して利用できます。

※プラン化して提供しているサービスもありますが、その場合でもVPSと比較するとプランのタイプは非常に多いことがほとんどです。

② リソースの増減が自由である。
クラウドの場合、一とき的なアクセス増加や繁忙期にあわせてリソースを好きなときにアップグレートできますし、閑散期にリソースを下げるなどの対応が可能です。そのため、プランアップといった契約の変更が生じません。
例えば学校など、受験シーズンでアクセスが急激に増加したり、クリスマスなどのイベントに合わせてアクセスが増えるECサイトなど変動が生じやすいサイトにおすすめです。一定期間のみ利用するキャンペーンサイトなども相性が良いです。

また、通常のサービスサイトでも認識していないところで紹介されて、急なアクセスが増加しても早急に対応できるので、ビジネスチャンスを逃すこともありません。

③ 使える機能が多く、自分でカスタマイズできる設定はVPSよりも多い。
こちらも細かい仕様はクラウドのサービスによって異なりますが、一般的にはクラウドの方がVPSよりも多くの機能を提供しています。弊社で提供しているALTUS by GMOを例とした場合、まずファイアウォールの設定がコントロールパネルで変更できます。

また、IPを自身で取得し、管理するので、サーバーを立てていない期間でもグローバルIPアドレスを保持できます。サーバーを作り変えてもIPアドレスを変えずに利用し続けることができます。一つのアカウントの中で自由にサーバーが立てられますので、複数台構成も自由自在です。ALTUS Isolateシリーズの場合は、ネットワーク周りの構築(仮想ルーター)まで一部自分で触れたりします。

さらに、WAFやCDN、拠点間VPNなどオプションサービスの選択肢の幅が広がるのも特長といえます。

このように非常に自由度の高いサービスですが、こういった設定を自身で行いたくないといった声もあるかと思います。その場合や代行サービスを活用したり、スペック面に問題がなければシンプルな作りのVPSを選択された方が良い場合もあるでしょう。

用途別に考えるVPSとクラウド

VPSとクラウドの特長や違いについて、理解は深まりましたでしょうか?
最後にそれぞれにどのような用途に適しているのか考えてみたいと思います。

VPS クラウド クラウド(VPN機能付き)
おすすめ利用用途 ・アクセスが一定のWebサイト
・規模が小さめのWebサイト/サービス
・アクセスの変動があるWebサイト
・規模が少し大きめのWebサイト/サービスにも対応(スモールスタートに最適)
・セキュリティ重視なECサイト
・社内システム
・ファイルサーバー
費用の注意点 ・予算上月額定額でないといけない。 ・月額が変動しても大きな問題はない。
・通信料金が0円または定額のものだとより安心。
サービス例 GMOクラウドVPS ALTUS Basicシリーズ ALTUS Isolateシリーズ

最後に

いかがでしょうか?VPSとクラウドは似ているようで、提供方法が違うため、おすすめの用途と注意点も異なってきます。きちんとサービスの違いを理解することで、より自身の用途にあったものをお選びいただけるかと思います。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
本記事がサーバー選定される際の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

田(でん) GMOグローバルサイン・HD

2012年に総合職として入社後、お客様サービス部や技術部に所属し、
多くの時間を技術関連の部署で過ごしてきました。
これまで培ってきた知識を、マーケティング業務に生かしてまいります!
プライベートでは、音楽をやったり、webデザイン(html,css,jQueryなど)の勉強をしたりしています(。・ω・。)

GMOクラウドアカデミーYouTubeチャンネルはこちらから

アカデミー用バナー

メルマガ会員募集中!

アカデミーの最新情報や会員限定のお得な情報をお届けします。

メルマガ登録はこちら