初心者でも手軽に利用できるレンタルサーバーですが、ある問題を抱えるようになると、必然的に上位サービスへお引っ越しする必要がでてきます。上位サービスとは、VPS(仮想専用サーバー)、専用サーバー、クラウド(Public/Privateクラウド)といったインフラ・サービスを指します。どういった理由があるか、そして次のお引っ越し先について考えてみましょう。
レンタルサーバーを卒業する理由
筆者は20年以上にわたってレンタルサーバー事業に携わっていることもあり、これまでにさまざまなお客さまの事例を見てきました。法人利用時によく見かける事例が、こういったケースです。
- ・メディアに取り上げられ、人気サイトの仲間入り。日々、アクセスが増え続けている
- ・オウンドメディアの掲載記事数が増えて、WordPressがだんだん重くなっている
- ・オンラインショップが盛況。売り上げと連動して商品点数や写真掲載数が増えており、少しずつEC-CUBEの動作が重くなっている
- ・収容ドメイン数が増えていて、それぞれにリソースを十分に割り当てたい
- ・利用したいアプリケーションの動作環境として不十分
- ・特定のプログラムを使いたいが、レンタルサーバーでは提供されていない
- ・同じサーバーを利用する他ユーザーの影響を受けて、サイトが時々表示されにくい
- ・メールアドレスの保管容量を十分に設けたい
インターネット上で情報発信を行って、自社のファン=お客さまを増やせているというポジティブな成果は、会社としてはうれしいことです。特に事業拡大や自社サイトの売り上げ増加といった成果を伴う時、サーバーの性能やサーバー・スペックにおいてより上位のものを求めるのは自然の流れです。レンタルサーバーを利用して自社のメールやWebサイトの管理する立場であれば、そういった起きうる可能性に備えて、あらかじめ次の選択肢を想定しておきましょう。
レンタルサーバーの次はVPS?
レンタルサーバーを卒業して、次のお引っ越し先として選ばれることが多いのがVPSです。VPSとは、Virtual Private Server(バーチャル・プライベート・サーバー)」の略語です。仮想専用サーバーと呼ばれることもあります。VPSは、共用サーバーでありながら、仮想的に専用サーバーと同等の機能・性能が得られる点が人気です。また、レンタルサーバー並みの安価な予算で利用できる利点もあります。
VPSが人気の理由
お引っ越し先として、VPSが人気の理由を見てみましょう。
- ・初期投資を必要とせず、月々数百~数千円から利用できる
- ・無料お試し期間を設けているサービスもあり、気軽に使い勝手を試せる
- ・従量課金制のクラウドサーバーと違って、定額制のVPSがある
- ・共用サーバーなので、サービス事業者がシステムの監視・運用を一部代行してくれる
- ・レンタルサーバーよりパワフル、性能面で優勢
- ・サーバー上でどのOS、サービス、プログラムを利用するか自分で決められる
- ・単一サーバーから複数台構成まで、拡張性のあるシステム設計ができる
- ・レンタルサーバーとVPSの両方をサービス提供する事業者が多い。そのため、契約変更はもちろん、サーバー間のお引っ越しにおいてサポートを受けられる
サーバーを使いこなす課題
VPSにも課題はあります。レンタルサーバーと大きく異なり、VPSを使いこなすには、技術力のある管理者が必要です。サーバー構築から日々の運用管理の業務は、自社で担わなくてはなりません。レンタルサーバーでは事業者にすべておまかせでしたが、VPSより上位のサービスでは技術者、またはサーバー運用に精通した管理者の判断ですべて取り仕切ります。レンタルサーバーを利用できない以上、上位サービスを利用できる人材をそろえて、インフラ面での問題解決を図っていくしかありません。会社の成長に伴う必然なIT投資だといえます。
さて、前述の通り、無料お試し期間を設けているVPSは幾つかあります。「クラウドVPS byGMO Vシリーズ」では、無料お試し期間中であっても、無料サポートを利用できます。また、最大15日間無料でお試し利用できます。
まずは、VPSの使い勝手を試してみませんか?