こんにちは、金山です。
この連載では、ITエンジニアと話す機会のあるエンジニア以外の方へ向けて、技術用語を出来る限り噛み砕いて説明していきます。忙しく働いている方々が、短い学習時間で、知識を身につけられるように説明していければと思います。
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【第1回】
サーバーとは?
【ひとこと解説】
他のコンピュータからの要望に対して、サービスの提供をするコンピュータのこと
【もうすこしくわしく】
たとえば現実の生活でも、ビールサーバーやウォータサーバーもサーバーとあります。
図にすると、
1箇所あれば、みんなでそこから提供してもらうことが出来ます。
このように要望(みずほしい)に対して、サービスを提供(みずどうぞ)するのがサーバーです。
これをインターネットに置き換えると、
この場合は要望(webページ見たい)に対して、サービスを提供(webページ見せる)するのがwebサーバーです。
要望を出すのはクライアントと呼び、この形を「サーバークライアントシステム」と言います。
上記では、webページと記載しましたが、インターネットでのサーバーには、様々な役割を行わせることが可能です。この役割の部分で○○サーバーと呼ばれることが多いです。名前解決を行うDNSサーバーや、メールの送受信を行うための役割があればメールサーバーと呼ばれます。
いずれ主要なサーバーの役割について説明していきたいと思います。
【どんな形?】
ではどのような見た目をしているのでしょうか?
実は、サーバーの中身は、皆さんが手元で利用しているようなパソコンと同じもので構成されています。
CPUやメモリ、ディスクなどが入っているのです。
形は1Uサーバーといわれる形が一般的です。
1Uは約44.5mmのことで、高さ1Uの平べったい箱に入ったパソコンをイメージしてください。
これを、ラックといわれる棚の中に乗せていきます。
ラックの高さは様々ありますが、40台程度のサーバーや機器を載せるラックですと、人より少し高いぐらいになります。
近年では、サーバーも2Uや3Uといわれる大きなものや、ラック全部にストレージがあるなど様々です。
ちなみに、サーバーが乗ったラックがたくさんあるところが、データセンター(IDC)と呼ばれる場所になります。
(IDCは写真が禁止されていることが一般的なので、ここではイメージ図を利用させていただきました)
とはいえ、実は特に見た目は決まっていません。
パソコンは、インストールするソフトウェアによって役割が追加されます。Wordをインストールすれば文章作成が可能になり、ブラウザをインストールすればwebページを見ることが可能になります。
サーバーも同じように、インストールするソフトウェアによって役割が追加されます。サーバーとしての役割を与えられるソフトウェアをインストールすれば良いので、お手元のパソコンにもサーバーとしての役割を与えることは可能です。
あくまでも、サーバーは見た目ではなく、役割によって、サーバーと呼ばれます。
【パソコンとサーバーの違い】
サーバーの中身は、手元のパソコンと同じもので構成されているとありました。
では、サーバーとパソコンはまったく同じものなのでしょうか?
実はサーバー機器は、サーバーとしての役割を担えるように、専用の機器とOSで構築されています。
サーバーは、24時間365日働き続けることが期待されています。
たとえば、夜になると見られなくなるwebページはあまり見かけません。webページはいつでも見られることが一般的です。つまりwebページを表示させるサービスをいつでも提供しつづけているということです。
24時間365日動き続けることが出来るように、上記のIDCもサーバー機器もソフトウェアも作られています。
具体的には、熱くなりすぎないように空調が管理され、停電しないようにし、電源やディスクを二重化して片方壊れても稼動しつづけるような機器になっています。
そしてディスクやCPUもサーバー向けの信頼性・安定性が高いものを集めて作られています。
今回はここまで。お付き合いいただきありがとうございました。
次回以降は、サーバーの構成について詳しくみていく予定です。