2019.10.04

Pleskの最新版Plesk Obsidian(オブシディアン)を一足先に体験!Obsidianの新機能を分かりやすくご紹介します。 【続編】

Plesk Obsidian01

皆さま、こんにちは! 2019年9月25日にPlesk社よりPlesk Obsidianのアーリーアダプタ版がついにリリースされました!

アーリーアダプタ版とは、いち早く体験したい方に向けた本リリース直前のバージョンです。既にPlesk Onyxの環境があれば、バージョンアップにてお試しいただくことができます!

※弊社でのPlesk Obsidianのテンプレート正式リリースは2019年内を予定しておりますので、いましばらくお待ちください。

■Plesk Obsidianをご利用するにあたっての注意事項
・お試しいただく際は、必ずバックアップを取得いただいたうえで実施をお願いいたします。
・Plesk Obsidianへバージョンアップされるとバージョンアップ前に戻すことができません。
・ライセンスについてはPlesk Onyxのライセンスでご利用いただけます。

1.Plesk Obsidianでは、なにが変わったか?

Plesk Obsidianでは、より厳しいセキュリティやユーザー操作制限に加え、柔軟性の高いUIなど、機能面において飛躍的に向上しております!

詳細については第1回の記事をご覧ください。

また、操作の違いについては、Plesk Obsidianのマニュアルを用意しておりますので、こちらをご覧ください。

2. Pleskの最新版!Plesk Obsidianから追加された機能(続編)

前回お伝えしきれなかったPlesk Obsidianの新しい機能や拡張された機能についてご紹介いたします!

今回新たにご紹介するのは以下5つの機能です。
Move domains between subscriptions
サブスクリプション間でのドメイン移動が簡単に行える機能

Restriction of server-side operations for Plesk Admins
 管理者がPleskで実行できるアクションの制限機能

HTML notifications
 通知機能にHTML形式利用が可能

より堅牢なセキュリティ
 セキュリティ項目が標準より設定

SNI for Mail
 ドメイン単位でのメールSSL利用が可能

Plesk Obsidianの新機能その1:Move domains between subscriptions

Plesk Obsidianから新しく実装された機能で、サブスクリプション間でドメイン移動をすることが可能になりました!

サブスクリプションとは、「そのドメインの本来の有効期限とは別に、Pleskで管理されるドメインの有効期限」のことを指します。

例えば、AドメインでBドメインのWebサイトを表示させたい場合、一般的にはリダイレクトなどの転送設定が必要ですが、この機能を使えば、AドメインのドキュメントルートをコピーされたBドメインのディレクトリに変更するだけで表示できるようになります。

そのほかの利用シーンとして、Webサイトをステージングさせることができます。また、ステージングから本番にWebサイトを簡単に移動させることができるようにもなります。

それでは、実際に操作方法をみていきましょう。

以下Pleskの管理画面内にある①ウェブサイトとドメインから移転先ドメイン(以下、A)を選択し、②-->③の順番で進むと、④で移動元ドメイン(以下、B)を選択のうえ、【Move】することにより、Aドメインのディレクトリ内に、Bドメインのディレクトリが丸ごとコピーされます。

Plesk Obsidian画面ウェブサイトとドメイン

Plesk Obsidianドメイン移設

※Plesk Onyx版では該当機能はございません。

Plesk Obsidian画面ウェブサイトとドメイン

これまでPlesk Onyxではできなかったサブスクリプション間でのドメイン移動が行えるようになったため、Web制作を行っている企業さまにとっては、とても重宝する機能ではないかと思います。

Plesk Obsidianの新機能その2:Restriction of server-side operations for Plesk Admins

Plesk Obsidianから新しく追加された機能で、サーバー管理者がPlesk内で行う操作「ツールと設定」の項目表示制限を簡単に行えるようになります。

「制限モードの設定」より「制限モードを有効にする」の項目が追加されました。この機能によりあらかじめ管理者が設定したPleskの「ツールと設定」項目の表示・非表示が簡単に行えます。

いままで、全ての項目に対して毎回設定が必要だったのが不要になりました。

「制限モードの設定」自体はPlesk Onyxからありますが、この機能は例えばPleskユーザーによるアップデートや再起動、シャットダウンなどといったリスクが伴う操作を安易に操作できないようにしたいと言った要望や、日頃は機能を絞ってよく利用する機能しか表示させたくないなどPleskシステム上でメニュー表示制限することが可能になります。

それでは、こちらも操作方法についてみていきましょう。

Plesk Obsidian制限モードの設定

Plesk Obsidian制限モード

※Plesk Onyx版では該当機能はございません。

Plesk Obsidian拡張

「制限モードの設定」より「制限モードを有効にする」の項目が追加されました。
この機能によりあらかじめ管理者が設定したPleskの「ツールと設定」項目の表示・非表示が簡単に行えます。
いままで、全ての項目に対して毎回設定が必要だったのが不要になりました。
「制限モードの設定」自体はPlesk Onyxからありますが、
この機能は例えばPleskユーザーによるアップデートや再起動、シャットダウン
などといったリスクが伴う操作を安易に操作できないようにしたいと言った要望や、
日頃は機能を絞ってよく利用する機能しか表示させたくないなど
Pleskシステム上でメニュー表示制限することが可能になります。

日々のサーバー運用において想定される危険を事前に回避するための対策や、操作性向上のカスタマイズなど、サーバー管理者にとっては、とても重宝する機能となりますね。

Plesk Obsidianの新機能その3:HTML notifications

Plesk Onyxの通知機能が拡張され、これまで通知はテキスト形式のみでHTMLタグは、使用できませんでしたが、Plesk Obsidianからは利用できるようになりました。

この機能によりHTML形式のメッセージは、ホームページと同じ構造で作成されるため、絵文字やフォントなど、本文内に装飾を施すことができます。

早速操作をみていきましょう。

Plesk Obsidian通知

以下画像内にある、③【テキスト】ボタンをクリックしますと、「通知の編集」画面へ進みますが、Plesk Onyx版ではテキスト形式のみでの記述でしたが、Plesk Obsidianからでは、HTMLタグを使用することが可能となりました。

Plesk Obsidianシステムイベント時のメール通知の送信をセットアップ

[HTML編集例]

Plesk Obsidian通知の編集

なお、Plesk Obsidianではプレビュー機能が実装されましたため、HTMLタグで記述したメール本文を、以下画像内にある④【Preview】ボタンよりブラウザー上にて、出力結果を事前にチェックすることが可能となりました。

Plesk Obsidianシステムイベント時のメール通知の送信をセットアップ

[HTM編集例の出力結果]

Plesk Obsidianシステムイベント時のメール通知の送信をセットアップ

※Plesk Onyx版ではPreview機能はございません。

Plesk Obsidianシステムイベント時のメール通知の送信をセットアップ

これで送信内容や送信先の環境などによりメールの形式を確認し、いずれの形式かを指定することが可能となりますね。

また、Plesk Obsidianでは、重要なメッセージが管理画面上で直接表示されるようになりました。

Plesk Obsidianシステムイベント時のメール通知の送信をセットアップ

Plesk Obsidian通知

※Plesk Onyx版では該当機能はございません。

画面右上の①ベルマークに赤丸数字が表示されている場合、通知があることを示しており、該当マークをクリックしますと、②「All Nortifications」のウィンドウが開き、通知内容を確認できます。

これにより、重要なメッセージの見落とし防止にもつながるのではと思います。

Plesk Obsidianの新機能その4:より堅牢なセキュリティ

Plesk Obsidianでは、標準でIP アドレスによるアクセス制限できるFail2ban、ウェブアプリケーションファイアーウォール(WAF)のModSecurityが有効になっており、より厳しいセキュリティと監視で外部の攻撃からサーバーを守ってくれるので、セキュリティに不安なユーザーでも安心したサーバー運用が行えます。

[Fail2ban]

Plesk Obsidian IPアドレスによるアクセス制限

「IPアドレス」欄には、標準で攻撃の危険性あるIPアドレスのアクセス制限が設定されております。

※Plesk Onyx版では設定されておりません。

Plesk Obsidian IPアドレスによるアクセス制限

[ModSecurity]

Plesk Obsidianウェブアプリケーションファイアウォール

標準で「オン」の状態になっています。

※Plesk Onyx版では設定されておりません。

Plesk Obsidianファイアウォール

Plesk Obsidianの新機能その5:.SNI for Mail

SSL証明書が、ドメイン名単位で利用ができるように機能拡張されました。

いままで、Plesk Onyxで、複数ドメインでのメールサーバーを運用しているケースがある場合、設定が可能なSSL証明書は一つのみ(以下、Aドメイン)となります。
そのため、複数ドメインにSSL証明書を設定し、メールソフトの送受信サーバーにIPアドレスや別ドメインを指定しましても、サーバーから提示されますのはAドメインのSSL証明書となりますので、SSL証明書エラーが発生してしまい、とても不便に感じたユーザーは多くいるのではと思います。

例えば、メールソフトへ設定後、SSL証明書不一致により、以下画像のような「インターネットセキュリティ警告」プリンシパル名に関するエラーが出る事象を確認しております。

※Microsoft Outlookでのインターネットセキュリティ警告

Microsoft Outlookでのインターネットセキュリティ警告

※Thunderbirdでのインターネットセキュリティ警告

Thunderbirdでのインターネットセキュリティ警告

しかし、Plesk社ではこの問題に対して、Plesk ObsidianよりSNIを実装し、一つのサーバーで一つしか使えなかったSSL証明書が、ドメイン名単位で利用ができるように機能拡張が行われました。

※SNI (Server Name Indication)ってなに?
従来のSSLの仕組みでは、一つのサーバーに複数のドメイン名を設定できても、SSL証明書は一つしか設定できませんでしたが、SNIの登場によりSSL通信時にドメイン名を通知することで、サーバー側がどのSSL証明書を利用すべきか判別できるようになりました。

これによって、従来のSSL証明書ごとに別々のサーバーを用意するといった手間やコストの負担が軽減され、利便性が大きく向上いたしました。

皆さま、最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!
いかがだったでしょうか。

Plesk Onyxと比べ、サーバー管理がより簡単便利に使いやすく!セキュリティ面も強化されたPlesk Obsidianをぜひご活用ください!

今回ご紹介いたしました以外に、今後もPlesk社よりPlesk Obsidianで新しい機能情報が提供されましたらGMOクラウドアカデミーでも引き続きお届けしたいと思いますので、次回も期待ください!

本記事の前編はこちら!

Pleskの最新版Plesk Obsidian(オブシディアン)を一足先に体験!Obsidianの新機能を分かりやすくご紹介します。【前編】

この記事を書いた人

クラウド推進チーム

GMOグローバルサイン・HDがお客さまに提供する価値は『コトをITで変えていく。』です。
クラウド推進チームはこの価値を提供するためのチームです。
このブログでは、お客さまにとって有益なクラウド情報を発信してまいります。

GMOクラウドアカデミーYouTubeチャンネルはこちらから

アカデミー用バナー

メルマガ会員募集中!

アカデミーの最新情報や会員限定のお得な情報をお届けします。

メルマガ登録はこちら