【利用シーン】
特定の時点の状態に復元したいとき、または、直前のバックアップが正しく作成されていなかったとき。
世代管理により、バックアップから任意の時点のデータを復旧させる技です。
一般に、バックアップは必要に応じて随時行うものと、定期的に実施するものの2種類に分けられます。前者は、OSやアプリケーションのアップデートを行った後で、システムが起動しなくなったり、動作に不具合が生じたりしたときに元の状態に戻すためのバックアップであり、後者は、データベースや業務システムのように日々データが更新されるサーバーを復旧するための定期的なバックアップです。
ここでは後者、すなわちシステムやデータの世代管理を行うときの技を紹介しましょう。世代管理とは、定期的にバックアップを作成し、必要に応じて任意の時点の状態に戻せるよう管理すること。定期バックアップは、仮想サーバーの用途や機能によって日次/週次/月次のいずれかで実施するのが普通です。
例えば、情報が全く変更されない静的コンテンツであれば、バックアップは最初に1回だけ行えば十分でしょう。またOS領域のバックアップであれば、月単位の世代管理で問題ないはずです。一方、「3日前の売上データ」や「1週間前の顧客ファイル」などが必要となるデータベースや業務システムであれば、日単位で世代管理を行う必要があります。
定期的なバックアップを手作業で行うことはもちろん可能ですが、多数の仮想サーバーを運用している場合は管理が煩雑になりますし、何よりも肝心なときにバックアップを取得し忘れることもないとは言えません。そこで、この技を使って仮想サーバーごとにバックアップのスケジュールを設定し、自動的にバックアップを実施するようにしておけば、取り忘れがなくなるだけでなく、担当者の負荷も軽減されます。
また、こうした操作は、コンソールと呼ばれるGUIの管理画面を用いて行えるため、万が一のときでも一覧から必要な時点のバックアップを短時間で呼び出すことができますし、不要になったバックアップはこまめに削除すれば、コストの削減も可能です。
パックアップとスナップショット
ALTUSで提供しているバックアップの方法には以下の2種類があります。
【定期ディスクスナップショット】
ルートディスクまたはデータディスクのバックアップを定期的に取得するためのスナップショットです。世代管理に使われます。
【ディスクスナップショット】
ルートディスクまたはデータディスクのバックアップを取得するために手動で行うスナップショットです。ディスクを丸ごと復元したり、仮想サーバーにアタッチして必要なファイルを取り出したりすることができます。
GMOクラウド ALTUSでの利用方法
GMOクラウドALTUS(以下、ALTUS)では、コンソール(管理画面)からバックアップの設定を行います。世代管理は、日単位なら最大21世代、週/月単位なら最大12世代まで可能です。
なお、バックアップはその容量が増えるほどコストもかかるため、データの用途や目的、更新のタイミングに合わせて不要なものは削除しましょう。
【操作手順】
「参照ページ」はALTUS Basicシリーズ、Isolateシリーズのサポートページになります。
(1)ALTUSのコンソールにログインします。
〈参照ページ〉コンソールガイド(Basicシリーズ)
〈参照ページ〉コンソールガイド(Isolateシリーズ)
(2)定期バックアップの設定を行います。
〈参照ページ〉定期バックアップの設定(Basicシリーズ)
〈参照ページ〉定期バックアップの設定(Isolateシリーズ)