【利用シーン】サーバーのハードウェアに興味を持ったとき。
こんにちは、金山です。
この連載では、ITエンジニアと話す機会のあるエンジニア以外の方へ向けて、技術用語を出来る限り噛み砕いて説明していきます。忙しく働いている方々が、短い学習時間で、知識を身につけられるように説明していければと思います。
- 連載『忙しい非エンジニアのための技術解説』のほかの記事はこちら
第1回:サーバーとは? - 第2回:サーバーの構成は?
- 第3回:この記事
- 第4回:OSってどんなのがあるの?
- 第5回:SSDとHDDの違いとは?
【第3回】
サーバーのハードウェア構成は?
【ひとこと解説】
コンピューターはCPUやディスク、メモリなどの、さまざまなパーツが組み合わさって出来ています。
【もうすこしくわしく】
今回は、サーバーのハードウェアを見ていきます。
というわけで、最初の画像は、サーバーを開いた写真です。
全てこのような見た目をしているわけではありませんが、主な部品はどのサーバーやパソコンでも同じです。
デスクトップパソコンがあれば開いてみるのもいいと思います。
この記事では、コンピューターを構成する代表的な3つのハードウェアであるCPU・ディスク・メモリを説明します。
【CPU】
CPUは、Central Processing Unitの略で、「中央処理装置」と呼ばれています。人間でいうと、頭の部分です。CPUの性能が高いというのは、人間で言うと頭の回転が速いといえます。CPUの性能が高ければ、依頼された仕事を素早く処理することができるということになります。CPUの形状は、手のひらに乗るぐらいのサイズで、四角く平べったい板状をしています。CPUはとても高温になります。コンピューターが動いている間中、ずっと熱を発し続けます。
そのため、効率よく熱を逃がしてあげる必要があります。画像では、CPU四角い金属を指していますが、CPUはこの下にあり、この金属はCPUを押し付けるように乗っています。この金属をCPUクーラーといい、CPUの熱をCPUクーラーに移動させて、この金属を冷やすという方法でCPUを冷やしています。
【ディスク】
この記事でいうディスクとは、HDDやSSDのことです。パソコンのカタログなどで、500GBや1TBという表記がされている部品です。
ディスクは、記憶をためておく場所になります。容量が大きければ、多くの記録を残しておくことが可能になります。人間が仕事を行うときに例えると、仕事の結果をためておく引き出しにあたります。ちなみに、OSやアプリケーションなどのソフトウェアもこの中にありますので、仕事道具も入っているイメージです。
データを保存する大切なパーツですが、壊れやすい部品でもあります。もしディスクが壊れてしまってもデータを守るための手段として、RAIDと呼ばれる技術があります。写真でRAIDカードと書かれている部品や、OSの機能でRAIDは行われます。RAIDに関しては、別の記事で書いていきます。
【メモリ】
メモリ(Memory)は、名前のとおり、情報を記憶しておく部品になります。ただしメモリは、長期間の記憶をすることはできません。メモリの目的は、CPUが何か処理をするときに、毎回ディスクから出していては時間がかかるので、メモリにいったん保存して、高速に処理をしようというものです。メモリは、早いけれど短期間しか記憶できないという部品ですので、コンピューターを終了させるときには、メモリに保存されているものは全て消えます。
CPUを処理するための頭脳とした場合は、作業をするための机と言えます。CPU(頭)が仕事をするために、いったんメモリ(机)に置くのです。メモリの容量が大きくなる=机が広くなれば、効率的に仕事をすることができます。
記憶する場所ということで、メモリと比較するならば、メモリは、高速、少量、短期間記憶。ディスクは、低速、大容量、長時間記憶、となります。
余談ですが、どこかの性能が低ければ、全体の性能が下がってしまいます。たとえば、頭が良くても、机が狭いと作業は進みませんし、逆も起こりえます。コンピューターというのは、個々の性能だけではなく、全体の性能のバランスも大切なのです。
今回はここまで。お付き合いいただきありがとうございました。
次回は、ソフトウェアに戻って、OSについて詳しくみていく予定です。