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CentOS ProjectがCentOS Linux 8のサポートを2021年末で終了すると発表があったこともあり、CentOS Linuxに代わるOSを探されている方も多いのではないでしょうか。
AlmaLinuxやRocky Linuxなどの新OSやすでに実績のあるOracle Linuxなどが注目される中、CentOSと名の付くCentOS Streamについて気になっている方も少なくないと思います。
本記事では、CentOS LinuxとCentOS Streamにどのような違いがあるのか、わかりやすく説明していきたいと思います。
CentOS Linux(セントオーエス リナックス)とは?
CentOS Streamを理解するためにも、まずCentOS Linuxについて情報を整理しておきましょう。
CentOS LinuxはCentOSコミュニティーによって作られているRHEL(Red Hat Enterprise Linux)のクローンOSです。
RHELは、有償で提供されているのに対して、CentOS Linuxは商標、ライセンスの関わるものを排除しており、RHELと同等のOSを無償で利用することができるため、非常に多くの方に利用されている人気のOSです。
しかし、CentOS Linux 8のサポート期間が2029年5月31月から2021年12月31日に大幅に短縮され、CentOS Linux 9以降のリリースも見込めないため、代替えOSの検討を始めている企業も多いです。
CentOS Linux 8のEOL問題についてはこちらの記事で紹介しています。
CentOS Stream(セントオーエス ストリーム)とは?
CentOS Linux について振り返ったところで、次はCentOS Streamについて解説していきます。CentOS Streamとは、CentOS Linuxの開発元のCentOS Projectが今後CentOS Linuxの替わりに注力する無償利用可能なOSです。
このことから利用者からの注目度も高く、代替OSとして検討している方もいるかもしれません。
しかし、CentOS StreamとCentOS Linuxでは違いも多いことから、きちんとその違いを理解したうえでOSを選定する必要があります。本記事では、その違いについても具体的に紹介していきます。
CentOS Linux とCentOS Stream の違い
今まで多くの方が利用されてきたCentOS Linuxは、RHELのクローンOSのため、RHELがリリースされた後、RHELの商標、ライセンスの関わる有償となるものを排除しただけの状態ですので、RHELよりも遅れて、リリースされとRHELと同等の状態で使えていました。
一方で、CentOS Streamは、RHELがリリースされる前にマイナーアップデートに更新されるパッチなどを検証するために利用されるOSです。そのため、脆弱性対応や機能追加はRHELよりも先に行われます。
CentOS StreamはCentOS Linux の代替えとして利用できるのか?
上記で記述した通り、CentOS Streamはいち早く更新を受け取れるメリットがある一方、RHELとパッケージのバージョンが全く同じにならないことから、CentOS Linuxの完全の代替えとしては、全ての用途を満たすものではないと言えます。
また、CentOS Linux 7のサポート期間が2024/06/30であるのに対し、CentOS Streamのサポート期間が2024/05/31となっており、サポート期間から見ても代替えとして利用するには難しいと言えます。
まとめ
CentOS Linux 8の代替えOSとして、CentOS Streamを活用するのは、メリットが多くないと言えます。他の選択肢として、AlmaLinux(アルマリナックス)やRocky Linux(ロッキーリナックス)など注目されている新しいOSも登場しています。
本日ご紹介したCentOS Streamをはじめ、AlmaLinuxやRocky Linuxも弊社のクラウドサーバーALTUS(アルタス)では、14日間無料でご利用できますので、ぜひ新しいOSの選定にお役立ちください。